コラム

物件購入のチェックポイント③ 基礎について

2017年12月10日|カテゴリー「コラム
今回も引き続き、中古住宅を購入する際のチェックポイントについて書いていきます。

 ・・・・・と、その前に
 来年2018年(平成30年)から『宅地建物取引業法』の改正に伴い インスペクションの確認を行うようになりますね。

 消費者が中古住宅を安心して購入できるようになる仕組みは喜ばしいことです。
 物件ごとに違う建物の状況を事前に知ることができる、このインスペクション。
 実は中古流通市場が活発な欧米では、当たり前に行われていることなんです。
 
さて、基礎の話しに戻ります。
 基礎の種類は大きく分類すると・・・・

 ●束基礎(建物を支える部分以外が土です 点のイメージ)
 ●布基礎(束基礎の外周部が連続した基礎になっています 線のイメージ)
 ●べた基礎(全体が鉄筋コンクリートになっています 面のイメージ)

に分かれています、強度はベタ基礎が強いので「べた基礎だから大丈夫」という安易なお話しをされる方もいらっしゃいますが、その分重量(自重)は重いので、やはり状態のチェックが大事ですね。

しかし、建物の下にある基礎は外の部分はみられるけど・・・・そんな声が聞こえてきそうです。

インスペクターがどこから目視検査を行うかというと、床下点検口、床下収納庫、和室の畳下などからです。無ければ換気口からスネークカメラを使用して調査することもあります。

そして、よく勘違いされる物の代表として、布基礎の土部分に無筋でコンクリートを流しただけの基礎もあります。(防湿コンクリート仕上げ)見た目はべた基礎と見分けがつきにくいですから、図面、仕様書のチェックが大事です。
書類が残っていない場合は、鉄筋センサーで調べます。

基礎の乾燥状態や沈下、異常などが無いかを目だけではなく嗅覚も使い(カビ臭さ)確認しましょう。

しかしながら、何度も言うように不具合にも、「心配ないもの」と「補修すれば良いもの」「過大な補修費用を要するもの」があります。
IMG_2475
例えば上の写真は床下調査をした際に、束が浮いてる状態が確認できました。

ここで、疑う劣化事象として、「地盤沈下」だけではなく、床組の材料の変形(クリープ変形)などです。

木材は経年と共に、少しづつ変形していくと同時に強度を増す素材です。
こちらは、他の基礎状況、床の傾斜測定を行いクリープ変形であることがわかり、比較的簡単に補修工事を行う事ができた事例です。

このように、劣化事象を発見した時も、他の状況から複合的に判断し、何が原因で、補修方法はどんなものがあるのかを確認しましょう。

物件購入のチェックポイント② 基礎について

2017年3月5日|カテゴリー「コラム

今回は前回に引き続き、中古住宅の購入時における

簡単なチェックポイントを書いてみます。

 

タイトルにもある、『基礎』ですが

まず我々ホームインスペクターが最初に確認するのが

謄本や設計図書にある字以降の「地名」です。

 

 

これは、おおよその地盤強度の参考にできるのですが

地名に「沼」などの名前が付けられている場合はより注意をします。

(まあ、もちろんそれだけでは不完全ですので物件周辺の地盤調査データを参考にしますが・・)

地名にはその物件のある地域が、元々どういう状況だったのか表している事が多いので

基礎をチェックする参考になります。

 

 

次に注目するのが、確認申請を提出した年です。

2000年(平成12年)に地盤調査が実質義務化されていますので、以降の建物は地盤調査のデータが存在します。

 

ただ、これも適切な補強工事が行われたかどうかを保証するものではありませんから、

やはり、最終的には建物の状態をチェックするのが、正しい方法ですね。

 

次にチェックするのが『クラック』(ひび割れ)の状態です。

「え~ひび割れ??!!! 大丈夫なの??????」

 

っていう声が聞こえましたがご安心ください。

クラックは「心配ないもの」と「補修したほうが良いもの」と「瑕疵(欠陥)がある可能性が高いもの」に

分類できます。

我々ホームインスペクターが調査で使用する道具のひとつに「クラックスケール」があります。

このスケールでクラックの幅を計測し

~0.3mmまでは「ヘアークラックで心配ないもの」として

~0.5mmまでを「補修したほうが良いもの」に分類していきます。

 

クラックスケール

 

次にクラックの深さを「テーパーゲージ」を使用して計測します。

 

 

ここでは、深さが20mmを超えているかどうかを見るのですが

 

皆さんが「クラックスケール」や「テーパーゲージ」などを

 

わざわざ購入するのも、ちょっと勿体無いので・・・・・・

 

身近なもので代用してもらえる裏ワザとして

0.5mmのシャープペンシルが良いと思います。

 

芯をだして、クラックに差し込んで入るようであれば「注意が必要なクラックだな」とチェックしてみてください。

 

このクラックも、その数や入り方、床下内部からの調査、内部の傾斜計測など総合的な情報をもとに判断していくのですが

ひとまずはチェックポイントのひとつとして知っておかれるのが良いとおもいます。

 

次回も『基礎のチェックポイント』でご紹介したいとおもいます。

 

 

 

 

物件購入のチェックポイント①

2017年2月7日|カテゴリー「コラム
建物調査
住宅診断を担当しています ホームインスペクターの深澤です。

このコラムでは専門家では無くても、中古住宅の購入時やリフォームを
検討する際に簡単にできる チェックポイントをご紹介していきます。

まずは、我々ホームインスペクターも必ず最初に確認する所が
建物の建築年月日です。

つまりは対象の建物がいつ造られたのかを見ます。

この、建築年月日を確認する方法はいくつかあるのですが、身近な
資料では建物の「権利証」または「登記識別情報通知」があります。
大事な書類ですので所有者の方は大事に保管されているはずです。
(まれに大事に保管されすぎて場所がわからなくなる方もチラホラ・・・・・)

建物は建築基準法という法律があるのですがこの中にある基準は
時代とともに変わってきました。

大きな改正は1981年(昭和56年)6月なのですが業界では
 以前に建てられた建物を『旧耐震』
 以後に建てられた建物を『新耐震』
などと失礼な呼び方をしています。

誤解してほしくないのですが、基準が改正になっただけで、旧耐震の
時代に建てられていてもしっかりした良い建物も在りますし
逆に新耐震の時代に建てられていたとしても改修工事を必要とする
建物が存在します。

あくまで目安として覚えておいてください。

そして、築年数によってよくチェックしなければいけないポイントは
変わるのですが・・・・

そこまで覚えると大変ですので

次回以降は基本となる
『建物の基礎』からお話ししていきましょう。